16話 ソーシャルメディアは『人間の広がり』の大爆発
- 奈良環境知足庵
- 2024年11月16日
- 読了時間: 3分
更新日:2024年12月6日
2月に出版予定の『気候変動での生き様(仮)』では、アクトローカリーは【生き方】と見て、十人十色で各人に任せています。そして、シンクグローバリーが【生き様】であって、気候変動という自然界の中で、人々の集団はどのようであるかを整理したつもりです。
このような考え方なので、第14話では、米国大統領選挙をほぼ完勝で返り咲いたトランプさんについて、雌伏4年の【生き様】なのに、トランプ風の【生き方】と言っています。
彼やその取り巻きの様は、シンクグローバリーではなくて、人間界だけへの内向きの器に閉じこもっていますので、自然界という外向きに対してではなく、敵対する「理念先行型」陣営への強烈な「威圧罵倒型」の対決ですから、人間界に閉じこもった外向き、自然界では内向きの様相ですね。
とても、シンクグローバリーとは言えない【生き様】なので、『気候変動での生き様』では、このような様は【生き方】として、アクトローカリーの対象にしています。
ところで、米国大統領選挙で驚いたことは、ソーシャルメディアという〔社会性システム〕が、物凄い力を発揮して、集団を共鳴させていたことです。
米国土安全保障省も心配した外国の敵対勢力からの「未曽有の量の偽情報」だけではなく、言論・表現の“自由”を掲げて、自らも作り話を発信したイーロン・マスクさんなど、「かつてない規模」での偽情報が拡散・増幅していたことは、異常ではなく、これからの【生き様】なのでしょう。
結果として完勝の成功ですから、彼らが言う“自由”、自身の価値観での“自由”がまかり通って、アメリカンドリームを叶えていくのも、進化での適者生存になりますね。
世界一の大富豪は、次期大統領が新設する「政府効率化省(DOGE)」のトップに、指名されましたが、早々と自身がCEOのXで、自身への批判者に攻撃しています。
そう、大手EVのテスラと、宇宙開発企業のスペースXのCEOでもある彼には、攻撃できる“自由”な知・技・権・財の人存エネルギーがあるのでしょう。
ソーシャルメディアという新しい空間には、強烈な捕食者が君臨した状態だと思います。
正に、動物多様性での大進化と言われる【カンブリア大爆発】のようですね。
それまでは、水中を漂うか海の底を這う程度の30種類ほどの動物だったのに、5億3千年前のカンブリア紀の海では、一気に1万種になったようです。
始まりは、沢山のヒレを持って海底を泳ぐ肉食動物、アノマロカリスです。
多くのヒレによる正確な位置調整で獲物を得て、繁殖したそうです。
最強の捕食動物から逃れるため、他の動物種はトゲや鎧、足や目を持ったり、様々に工夫した進化の多様性を展開して、背骨のような脊索で体をくねらせて泳いだのがピカイヤ、後に魚になった動物です。
アノマロカリスは、2000万年後に種の絶滅なのですが、弱かった魚は、人類の祖先ですね。
ソーシャルメディアという社会性システムでも、強烈な捕食者が存在することで、〔人間の広がり〕に多様性の大爆発が起きるかもしれません。
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