top of page

19話 環境対策での流行と、そこにある不易

 SNSというソーシャルメディアが、新しい宣伝媒体になっていますね。

 今までの環境啓発では、超アナログな直接呼びかけですから、啓発対象の庶民から「嫌われない」よう、無理はしない、我慢ではない「省エネ努力」を説明していました。

 しかし、非実践的、空回りの環境啓発であることが、20年、30年もの経験則です。

 ただ、政府も国民運動のCOOL CHOICEをデコ活に変えて、「行動変容」、「社会実装」を訴えていますから、これからは、安住の“器”で過ごしていく保障も、薄らぐでしょう。

 世の移ろいは、今までの感覚そのものから、脱皮することになるのでしょう。

 『チョウの舞うガイア』でも、君野イマさんとミライさんの語らいから、この脱皮が「どの程度可能であるか」をまとめたつもりです。

 ただ、『チョウの舞うガイア』での対象は、日々の暮らしに居る人々でしたから、彼女らの「生き方」などを考えるノウハウ(know-how)が、冊子の基本トーンになっています。

 一方、『気候変動での生き様(仮)』の対象は、十人十色の大衆ですから、個々のノウハウを別々に見ることは難しくなって、ノウホワット(know-what)で観た人々の「生き様」にしています。

 ノウハウの例えでは、交通での脱炭素化の場合、そのノウハウはEV化だけではありませんよね。

 循環型社会での3Rの諸々の“流行”と同じように、リデュース・リユース・リサイクルの“不易”。

 そうすると、リデュースでは《交通を使わない》、そのような考動で、移動の無い暮らし方での「安心」と「豊かさ」の欲求について、そのノウハウを考えることになりますね。

 次に、移動するとしても、環境上で最も効率的な移動の方法と手段、いわゆるモーダルシフトとか、そのようなことを意図した都市づくりやサプライチェーンの構築などが。

三番目が、エコドライブのような「移動体の使い方」について、リユース的に考えて。

 四番目には、省エネ的な設備利用やエネルギーの再生化も含まれて、使った後でどうするか、この視点からの使い方というノウハウもあって、情報過多のパンク状態ですから、他の専門家にお任せしましょう。

 要は、ノウハウに関してのニーズとシーズのマッチングや、ウオンツまで広げた“流行”は、局所的最適解のピークを求めるものですから、アチコチに合う【正解】が様々あります。

 そこで気付くのが、複雑系での局所的最適解の【生き方】は、大域的最適解を“不易”にした鏡、【生き様】に照らしてみることかも知れません。

 そして、無数の局所を眺める、鏡を見ているゆとりには、和みもあるでしょう。

 そこから、「安心と豊かさ」のより適切な「何?」、より適切な【生き様】を見付けることが出来るのではないでしょうか。

 大域的最適解は、遠望・遠景を眺めるゆとりから、局所的な様々での和みを導いてくれると思っています。砂漠の中のオアシスのように。

 オアシスが、世の移ろいのどこにあるかは“流行”ですが、オアシスがあることは“不易”と信じて。

 
 
 

最新記事

すべて表示
『気候変動での生き様』 を出版します

環境技術職として40年間、大阪府に奉職していた環境オタクは、心の半分で【社会性システム】と【人存エネルギー】の観察をして来た経験則から、自然界の不易の中に居る人間界でのカーボンニュートラルを眺めて、気候変動のピークが、CO2排出量ピークの数10年後に最大になり、かつ、その頃...

 
 
 
24話 東西・南北・人種など命を懸けた対立

トランプ大統領のご出陣で、醜い争い事は止まりそうにありませんね。 批准後の3年間は離脱通告できないため、前回のパリ協定離脱は軽症で済みましたが、既に 気温上昇が1.5℃越えた今、気候変動は「でっち上げ」の重症になりそうです。...

 
 
 
23話 物品や景色も、実は情報で存在している

「一年の計」、22話では、食糧以外のモノは、炭素情報も含んだ情報空間で整理するとしました。食糧は、防衛・攻撃の対象モノですから。  何となく難しい「計」ですが、人間界での世の中は「全てが情報」です。  暮らしの中には、様々な物品や出来事、景色等の環境や趣味などがありますね。...

 
 
 

コメント

5つ星のうち0と評価されています。
まだ評価がありません

評価を追加
  • Twitter Classic
  • c-facebook
  • c-flickr
bottom of page